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農業で稼ぐのは難しくない その5 売り方の話

農業に参入する、というといろいろな人から、作り方のアドバイスとか、支援はたくさん得られるが、売り方に関してはほとんどないと思われる。

 というか、作り方に関しては、あーでもない、こーでもない、ああしろ、こうしろ、とほんと、おせっかいに感じるほどいろいろあるはずだ。

 それこそ100人いれば100通りのやり方があるので、一切耳を傾けず、師匠と決めた人の言うことのみをきくべきだ。これはもう絶対の法則で、ほかの意見は一切認めない(笑)

 特に始めたばかりの段階で、自分で考えつくことなんて、ほぼ間違っている。プロとして長年やってきた師匠の言うことを100%聞くべきだろう。

 あと、すし屋の修行騒ぎと同じで、10年修行することに意味はない。研修は1年で十分、というか1年以上やっても無駄だ。1年で独立させてくれる師匠を探しましょう。

と全然話がそれたが、今回のテーマは売り方。

 僕はたまたま流通業で営業を10年やったので、ある意味営業のプロである。

 その目から見ると、農産物の流通はぼったくり業者の巣窟だ。というのはちょっと言いすぎだけど、商売の原則として、なるべく中抜きするべし、というのがある。

 これは、簡単に言うと、製造元から最終消費者までにかかわる人をなるべく減らせ、ということである。

 というのは、だれしも他人にお金を恵んでくれないからだ。まず自分の利益を確保して、残った部分しかもらえない。

 1社通すと必ず必要経費プラスそれなりの利益を抜かれる。

 自分でやるよりトータルの経費が下がるのであれば、そこを通したほうがいいが、ほとんどの場合自分で売ったほうがトータルのコストは安くなるはずだ。

 それでも中間業者がなくならないのは、自分でやるのを面倒くさがったり、やり方を知らなかったり、今までの常識とかしきたりに沿って続けている人がほとんどだからだと思う。

 農産物の流通経路で、量販店に、いわゆる系統出荷した場合、

 

20do企業図鑑より 写真と本文の内容は関係ありません

 

生産者→地区のJA(農協)→経済連→荷受け→仲卸→量販店(小売店)

というルートをたどる。

下手すると仲卸がもう1社ぐらい入ったりする。

それぞれ、3%、1.5%、8.5%、15%、程度のマージンを取るので、100円で小売店に納品した場合、

74円しか手元に残らない。そこからさらに箱代とか選果料、荷受けまでの運賃も引かれるので、60円程度の手取りとなることが多い。

 これではいくら良いものをたくさん作っても、残らないことがわかるだろう。

 おまけに市場出荷した場合、買い手が売りやすい値段で買われるので、価格決定権が向こうにある。生産側の都合はほぼ無視される。

 これが長らく日本の農産物流通の主流を占めていた。

 とにかく稼ごうと思えば、このルートで自分の商品を売っていたら絶対ダメである。

 極端な話でいえば、ネット通販で直接消費者に届けたほうが、宅急便代を考えても経費が安くなる場合があるぐらいだ。

 ちょっと話が長くなったのでこの先はまた後日

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